2006/08/04 Fri 22:41:11
takayanさんにトラックバックを頂いて知ったのですが、漢字の点字である「漢点字」をキーボードで入力する漢点字入力という入力法があるそうです。歴史は古く、Windows以前からあるとか。
漢点字とは、通常はカナしかない点字に、漢字にも一つの符号を与えたもので、無連想ではなく「部首」が共通していたり、また、部首の点配置は従来の平仮名の点配置を元にしているので、覚えやすくなっています。
「漢点字」のホームページも見てきたのですが、部首の点配置法がとても優れてました。
たとえば、平仮名の「き」は点字だと
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ですが、漢字の「木」は
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――と、「き」が元になっています。
一番上の黒い丸2つは漢点字用の符号で、それを抜かすと「き」と「木」は同じ構成になってますね。
「林」だと
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――こんな風になるそうです。木偏を元にして構成数が増えている所は、なんだか漢字の部品入力の漢直に雰囲気が似てますね。
「漢点字の開発」を読むと、構成素となる漢字の分析をして、200あまりある構成素を統合整理することから始まったそうです。
漢字の構成素を整理するのは、かなり大変で知識と労力がいるみたいなんですよね……。漢点字の構成素はどのようになっているのか知りたいです……けど、日本漢点字協会に入らないと無理なようでした。
この漢点字をキーボードで入力する方法は
takayanさんのブログに詳しく書かれてます。
takayanさんはこの漢点字を無連想漢直配列と書かれていましたが、確かに連想配列とも違うけれども、無連想と書いてしまうのももったいない気がしますね。
練習時の覚えやすさに加え、部首と平仮名を元にした体系化がしっかりしているので、無連想配列とはかなり違った感覚があるのでは? という気がします。特に覚えやすさに関して差がありそう。
それにしても、きっと漢点字を使っている人は普通の点字よりも使っていて楽しいだろうなあ、豊かな気持ちになるのじゃないかな、と想像しました。
部首の配置パターンがあるので、より漢字に近いし、たとえば読書をしている時、内容もさることながら文章を見ているだけできれいな文章だなと思う時があります。漢点字は文章の内容だけではなく、そういう文章の持つ美しさの部分も伝えてくれそうな気がしました。
私は漢字(というか日本語)が好きなので、もしも目が見えなくなった時には、漢点字を覚えたいです。
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